おしらせ

「The Plant Cell」オンラインアドバンス版に掲載

アクチン繊維が花粉管の誘引を制御する

~助細胞による誘引ペプチド分泌のメカニズムを解明~

 

当研究室 須崎大地特任助教、泉理恵さん(当時大学院生)、丸山大輔准教授らと、名古屋大学 大井崇生助教、武内秀憲特任助教、ケンタッキー大学 河島友和准教授、東京大学 東山哲也教授らの共同研究グループは、モデル植物のシロイヌナズナを用いて、胚珠*1内にある助細胞*2(メス)のアクチン繊維*3が、花粉管(オス)を導くための花粉管誘引ペプチドの分泌を制御することを明らかにしました。

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雌しべの中の胚珠には、雌雄の相互作用に重要な花粉管誘引ペプチドを分泌する2つの助細胞があります。助細胞は繊形装置とよばれる細胞膜と細胞壁が複雑に陥入した特殊な構造から花粉管を誘引する小さなタンパク質(ペプチド)を分泌しますが、その分泌の仕組みは明らかでありませんでした。本研究では遺伝学的、薬理学的手法によって、助細胞のアクチン繊維が誘引ペプチドの極性分泌を担っていることを解明しました。さらに、花粉管の放出で一時的に消失したアクチン繊維が、経時的に回復することを発見しました。これは受精失敗時に残った助細胞が誘引を再開するために働くと考えられます。

本研究成果は、米国の科学雑誌「The Plant Cell」オンラインアドバンス版に掲載されました。(2022年12月23日)

掲載雑誌: The Plant Cell
DOI: 10.1093/plcell/koac371

詳細はこちらをご覧ください。

アクチン繊維が花粉管の誘引を制御する ~助細胞による誘引ペプチド分泌のメカニズムを解明~ | YCU 横浜市立大学 (yokohama-cu.ac.jp)

 

木原生物学研究所「市民公開講座」で助教の殿崎 薫さんが講演

2022年8月6日 木原生物学研究所(舞岡キャンパス)では、「一日施設公開・オープンキャンパス」をはじめ、市民公開講座を開催しています。

 

「市民公開講座」

理学部理学科 殿崎 薫 助教が植物の生殖過程で観察される種の障壁の仕組みやメカニズムについての最新の知見をお話します。
【開催時間】2022年8月6日 13:00〜14:30
【開催形式】舞岡キャンパスおよびオンライン(Zoomウェビナー)(事前登録制)
【講座タイトル】「植物の生殖過程で見られる種の障壁」

横浜市立大学 関連ニュース

木原生物学研究所 一日施設公開・オープンキャンパス 

 

 

殿崎 薫さんが加わりました

2019年末に岩手大学農学部に異動された殿崎 薫さんが、2022年4月から横浜市立大学の助教として木下研究室に戻ってきました。今後ますます木下研究室で活躍してくださると思われます。よろしくお願いいたします。