おしらせ

殿崎薫助教、令和6年度 日本育種学会「奨励賞」を受賞

当研究室所属の殿崎薫助教が令和6年度 日本育種学会「奨励賞」を受賞しました。

 

<奨励賞>

殿崎 薫(横浜市立大学 木原生物学研究所)

「イネの胚乳における生殖的隔離機構の遺伝育種的研究」

 

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杉直也さん、2024年度 日本植物学会<奨励賞>を受賞

当研究室所属(学振特別研究員)の杉直也さんが、2024年度 日本植物学会<奨励賞>を受賞しました。

 

<若手奨励賞>

杉 直也(横浜市立大学 木原生物学研究所)

「精細胞を覆う生体膜の花粉管破裂と同調した選択的崩壊機構の解析」

 

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なお、贈呈式は日本植物学会第88回大会において行われる予定です。

日時:2024年9月15日(日)午後

場所:ライトキューブ宇都宮

 

植物の精細胞放出を制御する簡便な方法を開発

植物の精細胞放出を制御する簡便な方法を開発
〜重複受精における精細胞活性化機構の解明に期待〜

 

当研究室所属の杉直也特任助教、丸山大輔准教授らを中心とした研究グループは、青色光(ブルーライト)*1 を照射するという非常に簡便な操作で効率的に花粉管の破裂を誘導できることを発見しました(図1)。

 

図1 青色光照射による花粉管破裂誘導 野生型シロイヌナズナの花粉管に対して青色光照射を開始してからの継時変化。矢尻は破裂した花粉管を示す。 1分以内に約半数という高い効率で花粉管破裂を誘導できた。

図1 青色光照射による花粉管破裂誘導
野生型シロイヌナズナの花粉管に対して青色光照射を開始してからの継時変化。矢尻は破裂した花粉管を示す。
1分以内に約半数という高い効率で花粉管破裂を誘導できた。

 

種子を作る多くの植物の精細胞は自ら泳ぐことができず花粉管の内部を輸送されます。精細胞は卵細胞の近くまで到達した花粉管の先端が破裂することで放出され、放出された精細胞は活性化のステップを経て卵細胞との受精が可能となります。生体内においてこの花粉管破裂は厳密に制御されていますがその全容は明らかになっておらず、人為的な花粉管破裂の制御にも技術的な課題が多くありました。本研究では、青色光を照射するという非常に簡便な操作で花粉管破裂を効率的に誘導する方法論を確立しました。効率的な花粉管破裂誘導法の開発により、花粉管破裂直後に素早く起こる精細胞活性化機構の解析への新たな道が開けました。このことは植物独自の 重複受精の仕組みの解明に貢献するものです。さらには、花粉管破裂異常が原因で交雑できない種間の雑種形成を通した有用作物開発などへの展開も期待できます 。

 

本研究成果は、植物専門誌「Plant and Cell Physiology」に掲載されました。(2024年3月12日)

 

DOI: https://doi.org/10.1093/pcp/pcae018

 

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記者発表資料

 

植物の精細胞放出を制御する簡便な方法を開発 | YCU 横浜市立大学 (yokohama-cu.ac.jp)